表具屋によって料金・費用には違いがあります。
安い店では掛軸一幅を仕上げるのに数万円前半でできてしまいます。
一方で当店はそれよりも高い価格設定になっています。

価格が違う理由は、使う材料（表装裂、糊、紙など）や、仕上げる工程に大きな違いがあるためです。

材料や工程にこだわると価格は多少高くなりますが、価値ある作品の場合は、作品をより引き立たせるためにも、材料や工程にこだわった表具屋に依頼することが大切です。

例えば、糊や紙は作品に直接触れる物なので、化学的な物が含まれると将来的に致命的なシミ、折れに繋がる可能性が高くなります。

化学的に作られた糊で仕上げた作品では、次に修復する時に裏打ち等の紙を剥がす事ができません。また、裏打ち等に使う紙に化学的な物が使われていると、作品に折れや痛みができる可能性が高くなります。

※裏打ちとは、作品を補強するために作品の裏面に紙を貼る工程です。

当店は材料にもこだわっており、化学的なものが含まれる糊や紙は使っておりません。

また、表装裂は画に合う形式の中で色々と遊ぶ事ができます。

表装に使われる裂は、作品が描かれた時代に比較的近い物を使う事が基本です。

江戸時代に描かれた作品に現代に織られた裂を使うと、中と外で時代が違い、違和感が生じます。（現代に織られた裂でも、時代の模様を忠実に模して作られた裂もあります。高価な物ですが、中と外の違和感は少なくなります。）

平安時代から室町時代までの作品では、同じ時代に織られた裂で状態の良い物が非常に少なく、また裂が弱くなっている為、江戸時代から昭和初期に織られた裂を使います。

古い時代の表装裂は数も限られ貴重なため、どれだけの表装裂を揃えているかで表具屋の格が決まるとも言われています。

当店では、表装裂も数多く取り揃えていますので、作品にあったものをご提供することができます。

料金・費用は、作品や状態、ご希望の内容によって変わります。
ご予算や書画の価値に合わせて適切なアドバイスをさせて頂きますので、まずはお問い合わせ下さい。