本阿弥光悦
消息

Honami Koetsu
Letter

掛軸　紙本　28,3cm×46cm(総丈106cm×48,3cm) 箱入

作品の状態について

画面左側にシミがあります。
表装は以前お持ちの方が品良く仕立てられました。
上下右上に古いシミがあります。
状態に難はありますが、良い書体で書かれた品の良い掛軸です。

一庫炭貮荷四十本
給候御芳情之至候
尚　従是可申入候
恐惶謹言
　　十一　五
　　　　廿六日　　 光悦（花押）
　　　　　=

　　　従鷹峯　　 徳友斎
（封） 吉市◼️左衛門尉殿　光悦
　　　　　　◼️（人）々◼️（御）中

※◼️印は判読できない文字。

〈読み〉
一庫炭、貮荷四十本、給ひ候。御芳情の至りに候。尚、是より申し入るべく候。恐惶謹言。
　十一（月）廿五日　光悦（花押）
吉市◼️左衛門尉殿　人々御中　　
　　　　鷹峯より　徳友斎　光悦
　　　　　
〈大意〉
一庫炭、二荷四十本を頂き有難うございました。ご厚情のきわみに存じます。なお、今後ともまたお願い申し上げることがあるかと存じますので、その節はよろしくお願いいたします。恐れながら申し上げます。
　十一月二十五日
吉市◼️左衛門尉殿　お取りつぎのほどを
　　　　鷹峯にて 徳友斎 光悦より

〈解説〉
　一庫炭を貰ったことへの礼状です。一庫炭は、焼き上がった炭の断面に菊の花のような模様が現れることから「菊炭」とも呼ばれ、茶の湯に欠かせない高級品として珍重されました。このような貴重な菊炭を贈られたことは、光悦の豊かな交友関係を示すものといえるでしょう。
　また、差出所に「鷹峯」と地名が記されているのは、きわめて珍しい例です。(Ｙ)

作家について

本阿弥光悦（1558～1637）は、刀剣の研磨、鑑定を家業とする本阿弥家に生まれる。1615年の大阪夏の陣の後、58歳の時徳川家康から洛北・鷹峯に土地を与えられ、ここに町衆や職人らを集めて光悦村をつくった。
光...

販売と買取（鑑定・査定）について

当店では本阿弥光悦などの書画・掛け軸を販売および買取（鑑定・査定）しています。詳しくは下記の各バナーをクリックしてください。