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橋本関雪
蟠桃図
Hashimoto Kansetsu
Peaches of Immortality
掛軸 絹本 41,4cm×57,4cm(総丈149cm×62,1cm) 共箱 二重箱入
作品の状態について
画面に少しシミがありますが、鑑賞に影響するシミではないと考えています。
表装は良い状態です。
〈本文〉
未喰胡麻学作僲天荒
地老路茫然此身好為
皇家鬼肝食人間
五十年
戌午晩春写俗詩関雪散士
〈読み〉
未だ胡麻を喰わず学びて仙を作る、天荒れ地老い路茫然。
此身好んで皇家の鬼となり、肝人間を食し五十年。
〈語注〉
胡麻→中国では古代から胡麻を常食すると若返りや不老不死の効能があるとされていた
路→権威、君主の住む場所、道、地域
鬼→人をさげすむ言葉、愚かな
肝→内心、臓器の肝
〈大意〉
不老不死の仙薬を食べずして神仙の世界に遊ぶ。
情勢が荒れ、権威は揺らごうとも、喜んでこの身を国のためにささげよう。
五十年間心だけは俗世間に遊んでいるのだから(束縛するものはない)
〈解説〉
画題の蟠桃は三千年に一度実り、食べると不老不死になるといわれる伝説の桃です。孫悟空が盗んで食べたという桃もこの蟠桃で、中国画では長寿を願う画題として頻繁に描かれています。
画賛の「天荒地老路茫然」とは世界恐慌を受けてのことでしょうか。文人らしく、俗世間の不安を書画に昇華しています。
蟠桃を画面中央に配置しながらも、枝や画賛の構図が巧みで、詩・書・画・印がそれぞれに響き合っています。小品ながらも京都画壇を代表する画家としての真面目を垣間見る作品です。(G)
作家について
橋本関雪(1883〜1945)は、兵庫県に生まれた日本画家。
父である明石藩儒・橋本海関に漢詩を学び、はじめ南画を描いた。
早くから中国文物に親しみ、中国文化への傾倒を見せる。
次に竹内栖鳳に師事し、四条...
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