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富岡鉄斎
噲々山人売酒図
Tomioka Tessai
Satake Kaikai
掛軸 紙本 25,9cm×30,4cm(総丈110cm×44,5cm) 富岡益太郎、中川一政箱書 二重箱入
作品の状態について
画面、表装共に良い状態です。
東福寺
觀楓偶噲々
山人売酒戯贈
六如釋慈周
紅葉為氊石作牀塼爐矮榼毎相將
還家莫訝酒錢少半是勸人半自
嘗 余寫此肖像山人之後裔佐々木宅
山人著米汁沽吟行于世 銕齋外史
※吟は唫とおなじ。
〈読み〉
東福寺にて楓を観るに、偶(たまたま)噲々山人 酒を売る。戯れに贈る。六如釈慈周。
紅葉を氈と為し 石を牀と作す。塼炉矮榼 毎(つね)に相将(ともな)う。
家に還りて訝(いぶか)ること莫かれ 酒銭の少なきを。半は是れ人に勧め 半は自ら嘗(な)む。
余は此の肖像を写す。山人の後裔は佐々木の宅にあり。山人は『米汁沽唫』を著し、世に行(おこな)はる。鉄斎外史。
〈語注〉
◯塼炉=瓦で作った炉(酒瓶を置くために作った、かまど形の土の台)
◯矮榼=小さい酒器。
〈大意〉
東福寺で紅葉を眺めていたとき、偶然、噲々山人が酒を売っていた。戯れてそのことを詩にして贈る。六如釈慈周。
秋の紅葉を敷物代わりにし、石を座席として腰かけ、簡素な炉と小さな酒器をいつも傍らに置いて酒を楽しんでいる。家に帰っても、酒代が少なかったことを不思議に思わないでほしい。(なぜなら)半分は人に勧め、半分は自分で味わっただけだから。
私がこの肖像を描いた。噲々山人の子孫は佐々木の地に住んでいる。山人は『米汁沽唫』を著して世に知られている。鉄斎外史。
〈解説〉
噲々山人は、佐竹噲々(1738-1790)のこと。池大雅に師事して書画や篆刻を学びましたが、中年以後に家業の酒屋をはじめ、自ら売酒郎と号しました。
京都・東福寺の周辺で屋台を作って酒を売る噲々山人が描かれています。今は酒客がいないようで、商品の酒をちびちび嘗めながら、好きな座右の漢籍に読み耽っている場面であろう。賛には、『六如菴詩鈔』巻五に収まる詩を引いています。京都・東福寺で紅葉狩りをした六如慈周(1734-1801)が、自然の中で酒を売る噲々山人に偶然出会い、その風流な姿を詠んでいます。結句の「半は是れ人に勧め 半は自ら嘗む。」はユーモラスな一節です。
本作は淡川康一著『禅芸術放談』の所載品(挿入図版)。(Y)
作家について
富岡鉄斎(1836〜1924)は、京都に生まれた日本画家。
「万巻の書を読み 万里の道を行く」の座右の銘を実践した鉄斎の作品は、壮大なスケールと存在感を放っている。
画は勿論、国学・儒学を修め、幕末には...
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