富岡鉄斎
蝦夷竹枝画賛
Tomioka Tessai
Ezo
掛軸 紙本 134cm×62cm(総丈202cm×77,5cm) 箱入
作品の状態について
画面にシミがあります。
表装は良い状態です。
家是穴居衣木皮獵山漁海
便充飢曽橆暦日無文字宛
似鴻荒未闢時 不解百
般機械營只能力作送斯生
雖然撲素乏文物自有秉彜
眞性情
蝦夷竹枝録其二并寫于
龜水之思嗜齋銕史
〈読み〉
是の穴居に家して、衣は木の皮。山に猟し、海に漁して、便(すなわ)ち飢えを充たす。
曽て暦日無く、文字も無し。 宛(あたか)も鴻荒未だ闢(ひら)けざる時に似たり。
百般の機械の営みを解せず、只だ能く作して斯の生を送るのみ。
然りと雖も撲素にして文物に乏しきも、自ずから秉彜の真性情有り。
『蝦夷竹枝録』其の二。 并せて亀水の思嗜齋に写す。鉄史。
〈語注〉
◯鴻荒=大むかし。太古。
◯秉彜(へいい)=天から与えられた不変の道を守る。つねに人として正しい道を保つ意。
〈大意〉
住まいは洞穴のようなもので、衣服は木の皮でできている。山で狩りをし、海で漁をして、そうやって飢えをしのいでいた。暦というものもなく、文字も知らない。まるで天地開闢以前の混沌とした時代のようであった。あらゆる種類の道具や機械による仕事を理解せず、ただ自らの力で物を作り、日々の暮らしを営んでいた。たしかに、素朴であり、文物(文明の利器や学問)には乏しけれども、そこには自然の理に従った、真の人間らしい心を備えていた。
『蝦夷竹枝録』其二より。亀水の思嗜斎でこれを書き写す。鉄史。
〈解説〉
漁に向かうアイヌ民族の二人を描いています。櫂(かい)を漕ぐ一人と、銛(もり)を構えて魚を探すもう一人。どちらも髭をたくわえ、自然と共に生きる暮らしを静かに物語っています。服装や表情には、当時の人々が抱いた「素朴で自然に生きる民」としてのイメージが反映されています。(Y)
作家について
富岡鉄斎(1836〜1924)は、京都に生まれた日本画家。
「万巻の書を読み 万里の道を行く」の座右の銘を実践した鉄斎の作品は、壮大なスケールと存在感を放っている。
画は勿論、国学・儒学を修め、幕末には...
富岡鉄斎の描く蝦夷風俗画


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